TAKUDAI PROFILE~拓大人物図鑑~

日本の中国語教育に貢献した、拓大校歌の作詞者。

学生・教員・職員として、40年余りを拓殖大学と過ごした。当代一流の学者であり、また教育者であった。学者としては、中国の元曲(元代の雑劇)を日本にはじめて紹介した中国俗文学研究のパイオニアであった。しかし、卒業後の海外勤務が義務付けられていた拓大にあって、学生にとって大事なのは文学より「語学」である。

そのため、専門である研究者としての道を閉ざし、短期間で効率的に実用レベルの中国語を身につけるための教材開発と中国語教員の養成という新たな使命に燃え、日本の中国語教育の発展と普及に尽力。拓殖大学校歌の作詞を手がけたのも宮原であるが、これは宮原自身が拓大の建学の精神の体現者ともいうべき人物だったからである。